建築探訪─狙个糧術館〜


先日、宇都宮の保育園の検査に行った際に、那須にある石の美術館に行ってきました。



設計は、隈研吾氏。2001年にはイタリアで「世界石建築大賞」に選ばれた建築です。

米を貯蔵していた古い石蔵の再生と、新たに3棟の建物から成る石の展示空間です。
地場産の芦野石をふんだんに使用し、様々な石の可能性を追求しています。



ミュージアム内は、石と水から成る空間で、非常に単純明快です。
樹木などの緑を入れたくなりますが、そういった有機的なものが無いところがまた良い感じです。


通路↓




ギャラリー↓


建物の内部まで水を引き込んでいます。

「同一の素材がいかにも多様なものとして出現するかということに興味があった」と隈研吾氏のコメントにあるとおり、さまざまな石の使われ方がされています。



組積造の壁に、薄くスライスした芳野石が光を透す。

照明を消すとこんな感じ↓



ミュージアムの一角には茶室があります。
  

            

柱も芳野石ですが、高温で焼く事により、壁とは異なった表情を出しています。



↑ライブラリー
石についての様々な資料が展示して有ります。

トイレブースも石↓




ひとつの素材が持つさまざまな表情というか可能性がわかります。

近くに、同じ隈研吾氏設計の「那須歴史探訪館」と少し離れていますが「那珂川町馬頭広重美術館」が有ります。今回は石の美術館しか時間が無く行けませんでしたが、またの機会に他の建築もぜひ行きたいですね。






建築探訪А善都宮美術館〜

今回の建築探訪は、前回のブログでかいた「フィンランドのくらしとデザイン展」を行っている宇都宮美術館です。



設計は、岡田新一氏です。
岡田さんといえば、最高裁判所、警視庁本庁や東大病院などが有名です。

宇都宮美術館は、「うつのみや文化の森公園」の中に有り、駐車場から少し歩くとエントランスが有ります。ちょっと上り坂なので、軽く息切れしましたが、すばらしいロケーションです。



ちょっと、寝転がりたい感じ。

エントランスの際は中庭になっていて、クレス・オルデンバーグ「中身に支えられたチューブ」が出迎えてくれます。



きれいな芝生の緑が赤と白のオブジェを際立たせています。


エントランスを入ると、ホールになっています。
天井からルーバーを介して優しい光が注ぎます。


内部の廊下。
内外装の一部に地元の大谷石を使用しています。



展示室に入る前の空間です。

落ち着いたいい空間です。
これから展示物を鑑賞する期待感を静かに増してくれます。

展示の途中に休憩コーナーがありましたが、ガラス張りで林の中にいるような
空間です。時間があればもう少しゆっくり休憩したかったです。



展示室を出ると雑木林の庭に面した廊下を進みます。
下屋のシャープなデザインがいいですね。

「フィンランドのくらしとデザイン−ムーミンが住む森の生活」展は前回のブログでも紹介したとおり
なかなか良い展覧会でしたが、宇都宮美術館もすばらしかったです。

こんど、ゆっくり訪れたい美術館です。







建築探訪Α禅貽B凜ントリー倶楽部 クラブハウス〜

1年半ぶりの建築探訪です。

今回は、藤沢市善行にある「旧藤沢カントリー倶楽部 クラブハウス」です。
設計はアントニン・レーモンドで、RC造3階建て、昭和7年築ですから80年前の建物という事になります。




現在ゴルフクラブは、県立体育センターとなっていて、クラブハウスは「玉屋」食堂に姿を変えています。屋根にエメラルドグリーンの瓦を使用していることから「グリーンハウス」と呼ばれていたそうです。

正面玄関を入ると階段が有り、階段を上がったところが食堂の入り口です。


食堂の内部↓



ちょっとピンボケでスミマセン。
普通に食堂として使っています。

チキンカツ定食がおすすめとレジのオバサンに言われたので、チキンカツ定食を頼みました。


空腹を理由に大盛りを注文したら、ご飯の量がとんでもない量で出てきました。(完食しましたけど)
なかなか美味でした。





南側のファサードです。
イイですね。(洗濯物がなければ・・・)

外部階段です。



だいぶ朽ちてきています。
もったいないです。

レーモンドらしくないスパニッシュ調ですが、オーナーのご意向だったのでしょうか。
築80年という事も有り、だいぶ痛みが激しいです。もう少し、建物の保全にお金をかけてほしいですね。

ただ、全部ではないですが一般の人に開放して食堂として使っていることは素晴らしいと思います。
当初の想定とは異なった使い方ですが、やはり建物は使ってもらうのが一番です。

自分も、残る建築を造っていきたいと思います。




建築探訪ァ楚蔀の給水塔〜

深谷市で設計中のあおぞら保育園の隣の敷地にコンクリート打放しの一見変わった建物が建っています。

以前から気になっていたのですが、たまたま隣地の方と話す機会がありお話を伺ったところ、
旧日本軍が建てた給水塔だったとの事でした。



正式には「旧東京第二陸軍造兵廠深谷製造所給水塔」と言って、昭和19年築のRC5階建ての建物です。

昭和30年以降は住居に改修され、現在は国の登録有形文化財となっています。


外観はRCのラーメン構造が現れていて、周辺環境がのどかな風景だけに結構目立ちます。
建物は5階建てで、終戦間際は松根油を採取する機械が設置されていたそうです。


入り口です。




興味深々な私を見て、オーナーの方が中を見ますかと声を掛けてくださいました。
ご好意に甘えて早速中を拝見させていただきました。

内部は中央に大きな柱があり、細い急な階段が上へと伸びています。最上階にタンクがあったそうですが、その下の階がハンチのついた梁が四方に伸び面白いとの事で、今度改めて案内をして頂ける
ことになりました。

お茶をご馳走になりながらお話を伺うと、結構マニアがいるそうで、全国から見に来るとの事です。マニアと言うのが、旧日本軍の施設マニアと、変わった建物マニア、それと給水塔マニアもいるらしいです。

給水塔マニアには驚きましたが、自分も結構「変わった建物マニア」かも知れませんネ。




建築探訪ぁ遡楾区役所(旧千代田生命社屋)〜

今日は、前回のブログで書いた目黒区の賃貸住宅の中高層協議の書類を提出しに目黒区役所に行ってきました。



目黒区役所の建物は、平成15年に目黒区が旧千代田生命の本社屋を買い取り、改修工事を経て、区役所として使用しているものです。
設計は、日本を代表する建築家の故村野藤吾氏です。ちなみに建物の完成は1966年です。
村野さんといえば、日生劇場や箱根プリンスホテル、近くでは横浜市役所など、数々の名建築を残した建築家です。

内部階段です。美しい!


1階の池に面したところに茶室があります。


茶室内部です。深いですネ。


エントランスホールです。緊張感があります。


天井の穴はトップライトになっていて、モザイクタイル?で装飾されています。

ちなみに、このトップライトは入口から2つ一組で、「春夏秋冬」を表現しているそうです。

村野さんの建築は、「線の美しさ」に尽きると思います。フリーハンドから生み出される曲線は、まさに芸術です。
村野さん曰く、「定規だけでできているような建物は非常に冷たい。人間を跳ねだすようなものですよ。」

良い勉強になりました。



とらや工房に行ってきました

「とらや工房」に行ってきました。
御殿場の街はずれにひっそりと建っていて、隣には、吉田五十八が設計した岸信介邸があります。

とらや工房は和菓子の老舗のとらやの実験的な店舗で、一切の宣伝を行わず「とらや」のHPにすら登場しません。
この御殿場の地で、「和菓子屋の元の姿」に向き合ってみようという事が構想の始まりだったそうです。

お客様とつくり手との距離を縮め、美味しさを伝えるために、自然環境のよい場所で和菓子をつくり、つくり手の想いに触れて頂くことが大切であると考えたそうです。

設計は三重県にある海の博物館や、ちひろ美術館を手がけた内藤廣さんです。

藁葺きの山門をくぐると、建物まではしばらく散策路を歩きます。



大切な物事は人里の喧騒から距離を置いたところで培われます。ここでの主役は菓子を作る職人なので訪れる人に多少の不便を強いても俗世からの距離感は必要だったと設計者の内藤さんは語っています。

林の中を抜けると、木造平屋のシンプルな建物が見えてきます。



半屋外の回廊を歩いていくと、ショップや喫茶にたどり着けます。



歩いている途中で工房も外から見えるようになっています。
外から工房をのぞいていると、菓子職人の方が挨拶をしてくれました。



こちらの工房では、いわゆるハレの日に用いるような和菓子は作ってなく、あくまでも日常的に食べる和菓子を作って販売しています。
ショップでは、木箱の中にどらやきや大福などの和菓子が入って売られています。わたしもきんつばや大福などを買ってきました。



喫茶の庭側は完全なオープンになっていて建具も入っていません。自然と向き合える空間となっています。



現在、埼玉県で木造平屋の保育園の計画をしている中で木造の建物を見に行こうと思い、「とらや工房」を訪れた訳ですが、建物はもとより外部空間、スタッフ、和菓子と、ただただ脱帽でした。

埼玉の保育園も、子供たちがのびのびと自然に触れ合いながら過ごせる園にしたいですね。



建築探訪◆漸I郵疎腓気鷆狭餾鬱卅ゥ拭璽潺淵襦

横浜市の建築センターの帰りに横浜港大さん橋国際客船ターミナルに寄ってきました。

1994年に設計者を決める国際コンペが行われ、イラン出身のファーシッド・ムサビとスペイン出身のアレハンドロ・ザエラ・ポロが主宰する、FOA(Foreign office architects)に決まり、8年後の2002年に完成をしました。



大さん橋の入り口から近づいていくと、地面が隆起し、エントランスがぽっかり口を空けているような感じを受けます。建物全体がウッドデッキと芝生に覆われていて、まるで公園のような造りが印象的です。


屋上には自由に行くことができ、昼時だったので屋上やホールの入り口付近に子供たちや会社員がお弁当を食べていて、さながら公園といった感じです。


内部は無柱の大空間が広がり開口部と閉じている所がはっきりしていて、メリハリのある空間構成をしています。サッシは方立が無く、「極力ガラスは存在感を無くした」と言っていた設計者の意図がくみ取れます。


天井は構造体の形がそのまま天井の形となっていて力強さを感じさせますが、同時に苦労のあとも見えます。


あまり目立たず、船が主役のように感じさせるデザインは、今までの客船ターミナルの常識とはかけ離れています。遠くから見るとターミナルだかなんだかわからないくらいです。




たまたま、世界一周クルーズの途中で寄港していたにっぽん丸が出航するところでした。

いつか船旅で世界一周に行ってみたいものです。



建築探訪 船轡襯センター〜

横浜市役所の建築センターに行った帰りに、近くにあるシルクセンターに寄ってきました。


シルクセンターは建築家坂倉準三の設計により、横浜開港100周年を記念して昭和34年(1959年)にオープンしました。
坂倉さんは東大の美術史学科を卒業後、渡仏し建築家ル・コルビュジェのもとに師事し、数々の名建築を生み出した建築家です。
代表作は、シルクセンターをはじめ、鎌倉の鶴岡八幡宮の横にある神奈川県立近代美術館、新宿西口広場・駐車場などがありますが、いずれもル・コルビュジェの影響を受けたモダニズム建築が特徴です。

緑の大理石を使った壁が印象的なエントランスホールです。


シルクセンターはオープン当時、低層部のオフィスと高層部のシルクホテルがあり横浜港を代表するホテルとして世界にも知られていました。
現在は高層部のホテル部分は「SOHO横浜インキュベーションセンター」というベンチャー企業向けの小規模オフィスの集合体として再活用しています。

5階のホテルロビーは改修され、インキュベーションセンターのエントランスホールとなっていますが、下階の低い天井から一変、高い天井と天井まで
設けられた開口部により開放感のある空間となっています。


今は自由に外には出られませんが、屋上庭園も残されていました。


外部も随所にコルビュジェの面影を残すようなデザインがされています。


50年前の建物ですが、今も健在なところが嬉しいです。



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